工法紹介Method

工法02.Method -02-

接着補強型止水工

接着補強型止水工とは

浸入水部分のクラックやジョイント部に沿ってVカットし、特殊水性エポキシ樹脂を混入した急結セメントで止水した表面に、クリスタルライニング材を塗布し、ガラスクロスを積層させて仕上げ、強接着ライニング層を設けるクリスタルライニング工法の施工方法のひとつです。

工法特色

Vカット工法による止水を行った後、その表面に繊維シートを使用した補強ライニングを施すことにより、従来工法ではできなかった長期的止水を可能にしました。
0.2Mpaの外水圧に対しての耐水圧性があり、水密性に優れています。施工幅を広げることで、躯体面(ジャンカを伴ったクラック等)を止水することも可能です。また、破損等の補強にも対応できます。

建設技術審査証明

公益財団法人 日本下水道新技術機構
「建設技術審査証明」
を取得しています。

一般社団法人 農業農村整備情報総合センター「ARIC」
【農業農村整備民間技術情報データベース 「NNTD」 施設の長寿命化対策 コンクリート補修工法に登録】

関連動画

施工手順

  • 【1】浸入水部分のクラックやジョイント部に沿ってVカット
  • 【2】特殊水性エポキシ樹脂を混入した急結セメントで止水
  • 【3】表面を、幅20cmを標準としてクリスタルライニング材(A・B・C剤混合物)を塗布
  • 【4】ガラスクロスを積層させて仕上げ(強接着ライニング層)

耐水圧性に関する審査証明

開発目標

接着補強型止水工は、施工部の硬化養生後、0.2MPa以上の外水圧に対し剥離・損傷がないこと。

審査方法

施工性(止水性)に関する審査証明の開発目標で施工した試験体を硬化養生(2週間以上)し、0.2MPa以上の外水圧に対し剥離・損傷がないことを立会試験により確認しました。

止水性に関する審査証明

開発目標

接着補強型止水工は、次の条件下で施工が可能なこと。

審査方法

ヒューム管を用いた施工モデルを用いて、浸入水(水量3ℓ/分、外水圧0.05MPa)がある場合でも施工可能なことを立会試験により確認しました。

水中養生後の接着性に関する審査証明

開発目標

湿潤面施工後、水中で硬化養生させても、1.5MPa以上の接着力を有すること。

審査方法

湿潤面施工を行った後、水中養生(2週間以上)を行い、接着力試験器で接着力(1.5MPa以上)を有することを立会試験により確認しました。

接着力試験結果

接着力試験

クリスタルライニング工法の分類(マンホールの修繕工法及び関連工法の場合)

各方面で採用されている、マンホールの修繕工法及び関連工法が示された表で、引用文献にて工法の特徴等が紹介されている。

マンホールの修繕工法及び関連工法の一覧表

※公益社団法人日本下水道管路管理業協会発行『マンホールの改築及び修繕に関する設計・施工の手引き(案)』より引用。

施工事例

高湿潤環境下での施工が可能であり、強い接着力も有しているため、従来工法に比べ長期的に止水効果を保持することが可能です。

大口径管渠の目地部

大口径管渠からの浸入水が“鍾乳石”になり固まった状態

施工前

施工後

ボックスカルバートの目地部

矩形渠目地部からの浸入水

施工前

施工後

管 口

マンホール内管口からの浸入水

施工前

施工後

共同溝の管口及び溝内

クラックからの浸入水

施工前

施工後

馬蹄渠の目地部

馬蹄渠目地部からの浸入水

施工前

施工後

マンホールの目地部

マンホールの目地からの浸入水

施工前

施工後

内水圧試験(0.6MPa)
外水圧試験(0.2MPa)

炭素繊維を活用することにより、上記以上の性能がさらに向上します。

内水圧試験

耐水圧試験(接着補強型止水工)

0.4MPa

0.6MPa